人生観

「日本進化論」を読んで感じたこと

 落合陽一さんの、本進化という本を読みましたが、今回印象に残ったパートが2つありましたので、紹介させていただきます。

①終身雇用と年功序列の歴史

 高度経済成長期に入ってから加速した、この制度は、工業化を基盤とした社会において、人々が同じ信念と方向性を持って成長していくことが、生産の効率化とコストの最小化のために効果的だったと、本書では述べています。「出世競争をしながら生産性を上げていくことが、会社にとっても個人にとっても最適解となる。」こうした社会状況のもとで作られたのが、終身雇用と年功序列制度だと、記載がありました。

 自分の父親も自動車関連の仕事の勤めていたので、想像に難くないですが、大手銀行員などと同じで、昔は、出世街道まっしぐらに行く人が、人生における成功者として、周りからも崇められていたように思います。たしかに僕が就職活動をしていた当時(2015年頃)も、親から引き継いだそうした考えや価値観が、まだ周りの友達同士でも共通認識としてあったように思います。

 僕の場合、たまたま当時、日系の大手企業のベテランさんたちが参加するマーケティング勉強会に頻繁に参加させていただく機会があったのですが、今の自分の世代から、日系のザ・大手企業で長く勤め上げて、出世街道に乗って偉くなっていくビジョンを想像したときに、学生ながら、どこか違和感を感じたのを覚えています。

 落合さんのおっしゃる通り、今はダイバーシティを重んじる時代なので、働き方や幸せの形も多様化して当然のはずですし、日本社会も、時代に対応しながら進化していかなければいけないと、改めて感じました。

②日本の教育にも多様性を

 かつての日本の教育は、標準的な知識を詰め込む、いわゆる「詰め込み型教育」と呼ばれているのは、耳にしたことがあるかと思います。これも、おそらく終身雇用と年功序列の文化につながっていると思うのですが、日本人は、上から言われた「これをやりなさい」「これを学びなさい」という教育を受けてきたことによって、いわゆる「勤勉さ」「真面目さ」を培うことができたのですが、今の時代に求められる「自由な発想」や「新たな解決策の提示」などといった分野に、非常に弱いように感じます。

 自分がまさにそうでした。僕はもともと、幼少期を米国で3年半ほど過ごした経験があるのですが、現地の学校ではまさに「手を挙げた人」や「自由な発想をした人」が、先生からも周りからも評価されていたように思います(授業の一環でワードパズルゲームをしたりなんかも多々ありました)。一方、日本に帰国後は、手を挙げて発言し、解答を間違えてしまったりなんかすると、どこか後ろめたさや恥ずかしさなどがアメリカにいた当時以上に増してしまう空気感がありました。

 上記の従来の日本の教育方針には、個人的に2つ課題があると感じていて、1つは、懐疑的な思考ができなくなってしまうこと、もう一つは、フリーフォーマットに弱い人間になりやすいことの2点です。

 1つ目の課題について。いわゆる、すでに正解が用意されている「詰め込み型教育」では、正しい1つの解まで、ミスすることなく、最短でたどり着くことが求められると思うのですが、日本史であっても、数学であっても、その1つの解が「絶対的な正解」だと思い込んでしまい、「本当にこれが正解なのか」「これ以外にも、見方によっては別の答えがあるのではないか」といった、懐疑的な思考ができなくなってしまいます。これは、日本からの起業家排出が少ないと言われているところにも影響しているのかもしれないですが、基本的に、革新的なイノベーションは、既存の常識を疑うところから始めて、常識を覆すことで、今までにない新たなサービスや製品が登場するはずですが、こうした思考ができないと、既存の1を10にすることにしかできない人間になってしまいます。

 2つ目の課題については、教育に多様性を持たせることにつながりますが、「じゃああなたのやりたいことはなにか」であったり、「誰も想像したことがないような自由な発想をしてください」といって、何もない白紙のところからスタートする際に、想像力に乏しいフリーフォーマットに弱い人間になってしまうということです。特に就職活動時に感じたことでもありますが、日本人は、今まで、「みんなと同じようにしなさい」「他人に迷惑をかけないようにしなさい」と言われてきたのに、就職の際には「あなたの個性を出してください」と言われます。そして、個性の乏しい人から、面接で「あいつはつまらないやつ」と言って、落とされます。こっちとしては教えられた価値観で真面目にコツコツ勉強をしてきたつもりなのに、たまったもんではありません。最近では、SNSを中心に、むしろ幼少期にやんちゃしていた人たちや、はみ出し者の人たち(特に今の時代に強い人たち)が、起業家としてやフリーランスとして頭角を現してきたように思います。

もっと多様性を重んじる教育を

 まとめると、落合さんの本では、日本がたどってきた平成30年は、失われた20年を含めて、高度経済成長期後にあまり成長しなかった日本の今の課題が書かれていましたが、その中でも、今の日本の働き方、そしてその日本人の価値観が醸成された日本的な詰め込み型教育の部分に、僕は課題があると感じました。

これに対して、自分は何ができるか、という部分が非常に重要だと思いますが、まずは書籍にもあった通り、みなさんとこうした課題に対して議論をしていくところから徐々に始めていきたいと思っています。とても共感できる内容ばかりの、良本でした。

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